日いずる国の経  〆 国之常立神の世

 

あとがき 2

 前記事でも記したように私は2023年12月末に私としては予期せず執筆することになり、改めて自身の冥府の体験を忠実に振りかえり、冥府を渡る神型を地図のようにをこうして読者の方々に明かされ開示されているという事実に、新たな時代の息吹を感じています。

 それはなぜかと言いいますと、かつてのインド密教の高僧パドマ・サンバヴァが著したチベット死者の書、バルド・トドゥルは後の時代を見通して山中に秘匿されたのですが、チベットでは、時代に応じて人々に必要な時がやって来ると仏の加持によって世に埋蔵経典は出現すると信じられており、バルド・トドゥルもまた同様に、数世紀後になって仏教僧のカルマ・リンパが預言にしたがってチベットのガムポダル山で再びこの書を埋蔵経典として発掘したのです。

 これは言い方を変えれば、神の雛型で表現される内なる心の投影、現象世界の幻のような仮象の世を迷い生きるなかで、忘れていた大切な智慧をその人自らが適切な時期に必要に応じて、神仏の加持と共に、心の奥深くに眠る智慧を発掘させたと言っても良いのかもしれません。

 そしてこの冥界の智慧が一筋の光になり、私の心奥深くに眠るものを見出しはじめてから14年過ぎた年末年始に『日いずる国の経』を記しました。本来ならこう言った類のものは明かさぬように説き明かす、というように方便を用いて伝えられてきたのですが、本書では私に起こったこと、観たこと聴いたことをありのまま記しました。

 これは、日いずる国の経・十にあるように、この国を開いたもとの神が「この日いずる国に経を降ろしにきた」という言葉がそのまま反映されているのではないかと思います。

 体の寿命が訪れても、体を持ちながら世界に終末の型が写され訪れても、望んだ最期でも、望まぬ最期だったとしても、いつの時代でも等しく人の心には、中有、冥府の世界は映しだされることでしょう。

 そして国づくりのお役目を終えてお隠れになった出雲の大国主は、幽冥の素の主宰大神に還り、その慈悲深い加持によって十四万四千、四方八方上下の総ての靈、心が平安をもたらす神国、国之常立神の不二の国土へどうか遷されますように。


                                   つづく

 

 

 

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